ハガッチ(ラフルー)の独り言

ハガッチ(ラフルー)の思考のゴミ捨て場

大学の部活を振り返る

 どうも、ハガッチ(ラフルー)です。

 あれよあれよという間に時間が過ぎて、ブログの更新をせずに1年が経ってしまいました。最初はちゃんと更新頻度高めで行くつもりだったんですけど、そもそも長文書くのに慣れてないのでなかなか億劫なんですよね。あと去年から経済学部の研究室でRAをやらせていただいてて、専修の講義や他学部履修、専修の研究室活動などと相まってタスクに忙殺されています。

 さて、このブログで一番最初に投げた記事は部活のことで、むしろ思いの丈をどこかに整理するためにブログを始めたまであるんですが、結局あの後辞めずに続けてこの前引退しました。その引退に際して色々と思うことがあったので、今日はそれを振り返りつつまとめていこうかなと思います。

(引退直後の2022/12あたりに書いた記事なんですが、2023/3/6に内容を一部更新して公開しました)

bakyanumaaaaa.hatenablog.com

 

 

1.経緯

 

 ざっくりと何があったのかを振り返ると、まず大学でA部に入りました。小学校から高校まで剣道部に入っていたんですが、側弯持ちになってしまい身体の片方に偏る運動は避けるべき(というか対人競技は避けるべき)とお世話になっている側弯専門の先生から言われ、また自分も他の競技をやってみたいと思っていたこともあって(最初は別のスポーツを希望していたんですが)A部に入ることにしました。

 で、最初の1年目は楽しかったんですが、大学で色々な講義を受けて色んな学問に出会う中で次第に「やっぱり勉強に集中したいな」という気持ちが強まります。また大学2年からコロナ禍及び自主練期間になると練習を報告する形になり、ただでさえ日中は興味の赴くままに講義を詰めていて時間が取れない状況なので夜中(深夜2時過ぎ)に練習することになり、生活リズムが崩れていきます。そのうちひどく気分が落ち込んだ状態が続いたり、少し回復したと思ったら再度波のように襲ってくるようになりますが、「それでも勉強と部活は続けないと」となんとか2年目を乗り切ります。

 しかし3年目に入るとそれまで週4日(月水金土)だった練習が週5日(火木土 + 月水金のうち2日)となり、また自主練期間も明けて対面で練習する頻度が増えていき、かなりしんどくなってきます。当然これよりもハードな部活日程をこなしている同期の方(特に一人暮らし勢)はいると思うんですが、当時の自分にとってはかなり辛くて、多分その時の学科垢兼鍵垢では呪詛めいたものしかツイートしてないです。そして実家住みというのもあって家族に当たることが増えたり、何も楽しくなくなったりしてちょっと情緒が不安定になって泣きながら工具カッターを腕に殴りつけたりすることも増えました。当然血も出ますしその一瞬は冷静になるので「これはまずいかもしれない」と思い始めたりして、3年の秋ごろになってようやく考えを整理して学生相談所や先輩、同期などに相談を始める、という感じです。

 まぁ今でこそ情緒は比較的安定していますし、当時も「もはや生活できない!」というレベルにまでは行っていない(部活中ほとんど話せませんし顔も常に下を向いていたみたいですが、なんとか部活に行き練習を乗り切ることはできていました)ので、おそらくどこか病んでしまったとかそういうことではないと思います。とはいえ些細な変化はあって、これ以降スポーツ漫画は一切読めなくなりましたし、スポーツニュースも苦々しく思いながら見ることが増えました。また「絶対に諦めない!」みたいな強い言葉も受け付けなくなって、まぁ要は意識的に頑張ることもその姿を見ることも多少苦痛になったわけですね。

 

2.続けた理由

 でも結局自分は部活を続けるんですよね。後でも述べますが、この時の判断(?)が正しかったのかどうかは今でも分からないです。

 で、その部活を続けた理由なんですが、一番大きいのはやっぱり自分に辞める勇気がなかったことだと思います。確かに先輩や同期、あとはコーチとかにも相談して引き止めてはもらっていたんですが、そこで「彼らの優しさに心打たれてもう少し頑張ってみようと思いました」なんて綺麗事を言うつもりはないです。

 いやそれらがなかったわけではないですが、結局は自分が優柔不断で周りに流されやすく、「退部の相談をして今は少し気が楽になった。どうするかもう少し考えてみよう」なんて決断を先延ばしにした結果、時間の効果で段々と情緒が安定してきたという形です。「時間が解決してくれるなら最初から大した悩みではなかったのではないか」と言われそう(実際親とかからはそう言われてますね)ですが、相談をして以降自分の中にある辛い気持ちや不満などを同期や後輩に打ち明けるようになったというのも大きい気がしています。その行動の変化を時間をかけて積み重ねるうちに情緒が安定したという状態でしょうか。

 逆に言えば、最初から自分に「もう部活は辞める!」という意志や勇気があれば、相談をした後も決断を先延ばしにしてはいなかったと思います。実際、情緒のブレが和らいだだけで根本的な解決はしていない(アレルギー源を遠ざけただけでアレルギーは治っていない、という感じ)ので、今年の夏とかにも突如ブレが大きくなったことはありましたし、LINEを除いて他のSNSでの部活関係者との繋がりを一切断つこととかもしました。Twitterでも全員ブロ解したんですが、そうしたとしても公開アカウントである以上相手側から検索をかけられたらバレてしまいますし、本垢は一度捨てるべきなのかなーとか思ったりしています。

『新しい君へ』 三都慎司

 

3.続けて良かったのかどうか

 部活を続けて結局どうだったのかということについて、自分はいい面もあるし悪い面もあったと思います。

 良い面としては、ひとまず"1つやり通す"ということを達成したことが大きいでしょうか。「自分でやると決めたことをやり通す」というのは簡単なようで実際は難しいもので、そうでなければ"三日坊主"なんて言葉は生まれていないわけです。ただ固い意志の下で1つのことをやり通すのであれば良いですが、そうでない場合やむしろ他のやりたいことを押し殺してやり通すというのは「リスクを背負ってでも他のことにチャレンジする」ということから逃げているわけで、かなり紙一重の部分があると思います。

 そして"自分という人間を改めて理解した"ということもあると思います。うまく言えないんですけどサークル活動でも部活動でも勉強とはまた違った側面が如実に求められていて、人と人との交流や活動内のイベントを通して自分の特徴や振る舞い方を改めて認識するということが多いと思いますし、そこから次に同じようなことが起きた際にどう行動すれば良いかを知る機会にもなると思います。まぁちゃんと意識できている人なら人生で起きること全てから自身の特質を知ることができるのでしょうが自分はそこまで器用な人間ではないので、部活を通して再認識することが多々ありました。

不滅のあなたへ』(原作・漫画/大今良時

 また"自分の居場所が増える"というのも良い面に挙げられると思いました。居場所というのはアイデンティティの構成要素になると同時に、他でアイデンティティの危機に瀕した時に逃げる場所にもなり得ます。簡単な例を挙げると、もし試験で悪い点を取ってしまっても自分には部活があるからと逃げて、しばらくの間は部活という居場所に篭って勉強という居場所の回復を図ることが可能になるわけですね。これはおそらくアイデンティティを構成している居場所たちの重なりが少ないほどに、自分のことを多少なり理解してくれる人間が増えるという意味も含めて、精神衛生上良いと思われます。

 悪い面としては、時間の吸われ方が異常で勉強に集中できないことが大きいでしょうか。個人的な話ですがもともと新歓の時は週3日と聞いていて、それなら中高までと同じだから頑張れそうだと思い入部したので、上で書いたように実際は週4or5だと分かった時の正直な気持ちとしては「騙された…」という感じでした。それでも続けたわけですが、運動する以上は準備や活動後の疲労回復にも時間を要するわけで、また自分はどこぞの雑誌に載っているような文武両道を体現している人みたく体力や気力があるわけではなく常に自分に甘く切り替えの遅い人なので、実際の活動時間(2.5~3h)の2~3倍くらいは時間が吸われていきます。そうなると勉強に割ける時間が減っていくわけで、Twitterで勉強に打ち込めている人を見て「羨ましいなぁ…」と思いながら寝る日が増えていっていました。まぁ部活やっていなかったとして勉強に打ち込んでいたのかは皮算用なので分かりませんが、それでも勉強に専念できないのは結構ストレスにはなりますし、部活自体は「文武両道を目指そう」と謳っているんですがそれができているのはごく一握りの優秀な方あるいは努力家だけであって、所属している人が全員できているわけではないんだなということを知ることになりました。(今見ると「目指そう」とあって、「文武両道だ」とは言ってないんですね)

 あとやっぱりこの部活はなんかおかしいと思いました。同期で今年の秋に本当に心身のバランスを崩してしまった人がいたのですが、逆にそういう人がいることが当たり前と化しているこの部活は異常だよなと思いました。それが他の部活でも起きているのかどうかは分かりませんが、一度組織としてのあり方やコミュニケーションの取り方を見直してみた方が良い気がしていますし、必要であればメンタルコーチとかもつけたほうがいいんじゃないかと思っています。そうでもしない限り、学生を潰すような組織とは自分は今後は最低限の付き合いしかしたくないです。

 そしてこれは一度退部を考えた中で続けたことによる悪い面ですが、"気持ちが中途半端なままになってしまった"というのも挙げられます。やっぱり人間そんなに頑丈にはできていなくて、一度折れた気持ちというのはそう簡単には戻りませんし、折れた先にある方の道を事あるごとに思い返してしまいます。本来は時間をかけて改めて気持ちを再生させて他にあり得た選択肢への未練をできる限り断ち切るべきだったんですが、動き出しが遅いのもあって残念ながら自分にはその時間が足りませんでした。したがって自分も続けはしましたが結局最後まで「本気」になれたかどうかは怪しく、後述しますがそれが暗に引退試合での不安や緊張、酷い結果に繋がってしまったのではないかと今でも後悔しています。

(まぁでも案外人間なんてそんなものなのかもしれませんね。未練が完全に断ち切れたら苦労しない…。)

となりの怪物くんろびこ

 

 

4.今後について

  今後について、もちろん勉強の方に注力するつもりでいるのですが、それは元から希望していたことなのでそれ以外についてここでは書きたいと思います。

 

 自分は小学生低学年から高校まで剣道をし大学ではスポーツAをしましたが、振り返ってみれば小学校・中高・大学と1回ずつ「辞めたい…」と思い色々悩む時期を経験しているんですよね。小学校の時はしばらく休み、中高の時は無理やり続けたり生徒会に逃げたりとその時々で対応の仕方は違いましたが、結局は自分はあまり体育会というものに向いていないのだと思います。「20年以上生きてきて今更気づいたのかよ」と言われそうですが、人間忘れる生き物なので環境が変わると「できるんじゃないか(キリッ」となってしまうんですよね。逆に1年間浪人していた時、運動は自分のペースで週に1,2回ほど近所の神社やお寺を検索してそこまで走ったり、家で筋トレをしたりしていたんですが、その時は楽しくやれていて、自分で決めてまったりとやる分には全然問題がないようです。というかそもそも運動って健康を維持できる程度に楽しくやるのが正常であって、強制されている感がある中でやっても誰も幸せにならないんですよね。

 専修の同期で運動会を引退した人の中には大学の運動施設のフリーパスみたいなのを取得して運動している人もいるそうですが、自分はあんまり向いてないのかなぁと。光景が変わらないというのも好きじゃないんですよね。それよりも、親が入っていたということもありますが、元々大学に入った時に考えていたワンゲルみたいに定期的に山登りや散策をする程度が向いていそうだなと思っています。幸い親についていく中で多少備品は持っていますし、初心者歓迎・B5歓迎の緩めのサークルでもあればそこに入りたいなと思っています。

火ノ丸相撲』 川田

 

 ……と、ここまでは引退する前まで思っていたのですが、実際はここ2年間(獣医学専修を卒業するまで)は忙しくなければ週1で練習に参加して後輩のレベルアップの助けになりたいと思いました。

 というのも、自分は引退試合である団体戦(トーナメント)で複数回起用してもらったんですがまぁとてもひどい内容の結果に終わってしまい、出られなかったメンバーにも申し訳が立たないですし、周りの同期が有終の美を飾る中で自分だけ「3年半何をやってきたんだろう……。後輩に何も残せなかった……」という後悔しか残らない終わり方をしてしまったんですね。夏にあった大きな大会で苦い思いをして以降、技術はもちろん、自分の課題点であったメンタル面でも成長をしたと思っていて、絶対にチームに貢献するという嘘偽りのない意気込みで臨んでいただけに、この終わり方は本当に最悪としか言いようのないものでした。監督や同期・後輩は優しい言葉をかけてくれはしますし勝つことだけが全てではないのですが、でも勝つために練習している(勝たなくても良いなら地域のスポーツスクールでもいいわけですし)以上は試合で勝てなかったら意味はないわけですからやはり自己嫌悪に陥りますし、今後ずっとこの苦々しい記憶を抱えて生きていかないとならないのだろうなという感じです。(勘違いしてほしくはないですが勝利至上主義というわけではないですし、むしろその考えは嫌いです。ただ試合の内容があまりにも酷すぎて…)

 しかし事実としてもう引退してしまったので挽回のチャンスはありません。そのため贖罪の意味も込めて練習に参加して後輩のレベルアップを助け、自分のいた代が成し遂げられなかったことを達成できるように援助するというのが、自分のできる最大限のことなのかなと思いました。逆に言えばそこまでしないと自分は自分を許すことができません……。

 

5.後輩に向けて

 後輩に向けて残しておきたいこととして、まずは無理をしないことでしょうか。自分もそうでしたが、1年生の時は大抵エネルギーが有り余っていて元気に練習に行くものです。しかしおそらくは2年3年となる中で自分が本当にやりたいこととそれを妨害する部活との兼ね合いで苦しむ時期が来ると思います。その時に自分だけで解決しようとして溜め込むと結局は体調を崩して全てがうまくいかなくなるので、できる限り外(第3者や同期)に気持ちや悩みを共有した方がいいと思います。

『その着せ替え人形は恋をする』 福田晋一

 また個人的に大学というのは自分がどういう人であるかを改めて知る場でもあると思っているのですが、後輩には部活でも自分の特性を知った上で活動してほしいと思います。変なことを言えば、別にズル休みしたっていいんです。多少体調が悪い時に無理に練習に行く必要はないんです。その競技やそこで形成された人間関係で一生食べていくならいいですがそんな人はごく僅かなわけで、加えて基本的にOB・OGはあなたの人生に責任を負ってくれません。無理して体調崩して休学や留年をしてと大学生活のリズムが崩れても誰も助けてくれないのが実情です。なら自分のことは自分で管理したほうがいいです。そして時には思い切った決断をした方が幸せになるかもしれません。部活はあくまで学生による自主活動であってそれをOB・OGによる寄付などが支えている形なので、あなた自身の意思が一番大事ですし尊重されるべきです。

『ブルーピリオド』 山口つばさ

 逆に競技のレベルアップをしたい人も自分の特性を知っておくことは役に立つと思います。技術面で何が足りていなくて何が得意なのか、メンタルの整え方はどうすればいいか、などを客観的に振り返りつつ活動することで、ただただ回数をたくさんやるよりも成長の速度は劇的に上がります。OB・OGの意見も参考にすると良いですが、人によって意見の方向性がバラバラであることも多いので、全て真正面から受け止めることはせずにあくまで参考として聞きつつ自分の中で再構築していってくださいね。

 あと多分部活を通して体力や忍耐力というのは相当付くと思います。自分はアカデミア志望とはいえまだペーペーの学生なので妄想でしか話せませんが、でも何をするにしてもまず健康でないと話にならないと思いますし、結果が出なくても頭や手を動かし続けるというのは何においても大事になってくるかと思います。そのためのベースとして部活動で培ったものはおそらく他とは比にならないものだと思いますし、長い短いの期間の違いがあったとしても部活をしている以上はそれが身に付く厳しい環境を耐えているということです。なので、まず部活をしている/続けている時点で自分に自信を持って欲しいと思いますし、現実を直視せず誤魔化してるだけのように感じても構わないので、時々振り返って自分自身の成長を褒めてあげてください。

『君が獣になる前に』 さの隆

 

6.まとめ

 とりあえず今書けるのはこんなところでしょうか。

 親やOB・OGは「4年間は短い」と言いますし、振り返ってみればそうかもしれませんが、それは思い出フィルターによる美化効果とかも混じっていると思っていて、やっぱり4年間は結構長いです。

 でもだからこそ色々なことを学び知り感じることができると思いますし、その中で成長もできると思います。

 自分の引退試合は散々でしたが、何はともあれ今は4年間(正確には3年半)頑張った自分を認めてあげつつ、これから2年間は久々に週休2日制が戻ってくるので、正確に言えばCBTやらOSCEやらポリクリやら卒論やら院試やら卒論やらが待ち構えているわけですが、余暇を存分に楽しみつつ自分の好きなことをして過ごしたいと思います。

『うらみちお兄さん』 久世岳